医学教育をはじめ、歯学・看護学・リハビリテーション学の臨床能力の教育においては、客観的臨床能力試験（OSCE）が導入されています。

現在、OSCEは医療職の臨床能力の教育と評価において最も望ましい方法とされています。

当グループでは、“介護の標準化”を図る事を目的に介護士育成のためのOSCEを開発。

OSCEは、医療現場における臨床能力を評価することが中心となる用語であるため、介護現場に馴染むように、客観的介護技術評価「OCSA（ オクサ：Objective care skill assessment）」と名付けました。

OCSAは"当たり前の介護を当たり前に行えること"をコンセプトとし、倫理的配慮、接遇、知識・技術の向上により"介護の標準化"を図ることを主な目的とした客観的な介護技術評価ツールです。

OCSAの開発には、介護士以外にも医師、歯科医師、看護師、理学・作業療法士、歯科衛生士、管理栄養士等が参加し、多職種の視点から介護技術を構造化したものです。

また、３つの基本理念があり「潜在力を引き出す支援」「科学的根拠」「思いやりの心」をもとにマニュアル化しています。

介護士としての技術向上のみでなく、社会人としてのマナー（倫理的配慮）をより重視した内容となっており、介護士のみでなく、介護・福祉に関わる全職種にとっても求められる対応が組み込まれています。

OCSAの活用に当たっては、画一的な方法を推奨していますが、昨今注目を浴びている個別ケアを否定するものではありません。

"介護の標準化"というベースラインを定め、その内容を十分に理解したうえで、数ある介護の選択肢の一つとして、OCSAを活用しています。

また、豊和グループ全体として質的向上を図るためには、どのような教育が必要か、現時点でどこに問題があるかという点を常に考えながら、真の介護を追求しています。

共に働く職員間におけるコミュニケーションも業務遂行にあたっては、重要な要素であり、良いチームワークの中にこそ、最良の介護が作り出せると考えています。

感謝の気持ちを言葉として伝えるといった社会人としての基本についてもOCSAを通じて理解を深めることができます。