前回は高齢者の熱中症対策を行いました。
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「高齢者の熱中症対策!この夏を健康で過ごすために高齢者が気をつけることとは?」
今回は高齢者の中でもさらに熱中症になりやすいと言われる「認知症」の熱中症対策をご紹介します。
認知症高齢者の人口推移
2018年に行われた研究によると、2018年の認知症高齢者人口は約500万人、高齢者の約7人に1人は認知症であり、2025年には約730万人、高齢者の5人に1人が認知症になると推定されています。
参考:日本医療研究開発機構 認知症研究開発事業「健康長寿社会の実現を目指した大規模認知症コホート研究(研究代表者二宮教授)」
2018年に行われた研究によると、2018年の認知症高齢者人口は約500万人、高齢者の約7人に1人は認知症であり、2025年には約730万人、高齢者の5人に1人が認知症になると推定されています。
参考:日本医療研究開発機構 認知症研究開発事業
「健康長寿社会の実現を目指した大規模認知症
コホート研究(研究代表者二宮教授)」
参考:「日本における認知症の高齢者人口の将来推計に関する研究」
(平成26年度厚生労働科学研究費補助金特別研究事業 九州大学 二宮教授)(https://www.mhlw.go.jp/content/000524702.pdf)による速報値をもとに作成
※グラフは、各年齢の認知症患者数が上昇すると仮定した場合の推計人数と割合
参考:「日本における認知症の高齢者人口の将来推計に関する研究」(平成26年度厚生労働科学研究費補助金特別研究事業 九州大学 二宮教授)(https://www.mhlw.go.jp/content/000524702.pdf)による速報値をもとに作成
※グラフは、各年齢の認知症患者数が上昇すると仮定した場合の推計人数と割合
認知症高齢者はなぜ熱中症になりやすいのでしょうか?
認知症高齢者が
熱中症になりやすい3つの理由
認知症の人は中核症状の一つ「見当識障害」により、時間→場所→人間関係の順番でわからなくなっていきます。これにより、季節が夏で今の時間帯は昼なのか夜なのかということがわからなくなり、季節や時間帯に合わせた服装をすることができなくなります。
認知症の人は判断力の低下により、暑さや寒さを判断することができなくなります。
「暑いから水分を補給しよう」「室温を下げることが必要」といった判断が思いつかなくなるため、熱中症になりやすくなります。
認知症の人は判断力の低下により、暑さや寒さを判断することができなくなります。「暑いから水分を補給しよう」「室温を下げることが必要」といった判断が思いつかなくなるため、熱中症になりやすくなります。
認知症の人は「暑いから水を飲んでくださいね」と言われても、認知症の中核症状の一つ失行(しっこう)により「水を飲む」という動作が運動機能障害がないにもかかわらず行えなくなります。
認知症高齢者はこの3つの理由により、熱中症のリスクが上がってしまいます。
では、認知症の人はどのように熱中症対策を行ったら良いのでしょうか?
認知症高齢者の熱中症対策10選をご紹介します!
認知症高齢者はこの3つの理由により、熱中症のリスクが上がってしまいます。では、認知症の人はどのように熱中症対策を行ったら良いのでしょうか?認知症高齢者の熱中症対策10選をご紹介します!
認知症高齢者の
熱中症対策“10選”
認知症高齢者は自ら熱中症対策を行ったり、「水分をとってください」「暑いのでクーラーをつけてください」と言われても実行しなくなります。
きちんと水分をとっているか、室内の温度調節は万全か、周りの人が気にかけて実施することが重要です。
認知症高齢者は自ら熱中症対策を行ったり、「水分をとってください」「暑いのでクーラーをつけてください」と言われても実行しなくなります。きちんと水分をとっているか、室内の温度調節は万全か、周りの人が気にかけて実施することが重要です。
認知症高齢者は自身で熱中症対策をしなくなるので、できる限り見守れる環境を作ることが大切です。
ご家族が不在の時や、別居している場合は、電話で指示するだけでは認知症の人を熱中症から守れません。
見守りカメラを活用したり、身近な人の協力や介護保険サービス等を利用して、留守中の室内温度や体調をチェックしてもらう環境を整えましょう。
認知症高齢者は自身で熱中症対策をしなくなるので、できる限り見守れる環境を作ることが大切です。ご家族が不在の時や、別居している場合は、電話で指示するだけでは認知症の人を熱中症から守れません。見守りカメラを活用したり、身近な人の協力や介護保険サービス等を利用して、留守中の室内温度や体調をチェックしてもらう環境を整えましょう。
認知症高齢者は合併症を持つ人が多く、多尿となる糖尿病、渇きを意識しない脳卒中、その他過度の塩分制限と利尿薬の多用などによって、熱中症の原因となる脱水状態に陥りやすくなります。
事前にかかりつけ医師に熱中症予防について相談しましょう。
認知症高齢者は合併症を持つ人が多く、多尿となる糖尿病、渇きを意識しない脳卒中、その他過度の塩分制限と利尿薬の多用などによって、熱中症の原因となる脱水状態に陥りやすくなります。事前にかかりつけ医師に熱中症予防について相談しましょう。
認知症高齢者は本人が熱中症を訴えないので、見逃してしまうことがあります。
高齢者は症状の進行がはやいので「おかしいな」「いつもと違う」と感じたら、迅速に処置を行い、医療機関に相談しましょう。
認知症高齢者は本人が熱中症を訴えないので、見逃してしまうことがあります。高齢者は症状の進行がはやいので「おかしいな」「いつもと違う」と感じたら、迅速に処置を行い、医療機関に相談しましょう。
熱中症で緊急搬送される人の多くは、室内で発見されているため、室内を快適な空間にすることが重要です。
認知症の人は暑さを感じなくなるため、エアコンをつけても消してしまうことがあるので、エアコンをつけていると意識させないことが大切です。
エアコンの風が直接当たらないように風向きを調整したり、目の前で電源を入れないようにしたり、窓を少し開けて冷気を逃がすようにするなど、工夫してみてください。
熱中症で緊急搬送される人の多くは、室内で発見されているため、室内を快適な空間にすることが重要です。認知症の人は暑さを感じなくなるため、エアコンをつけても消してしまうことがあるので、エアコンをつけていると意識させないことが大切です。
エアコンの風が直接当たらないように風向きを調整したり、目の前で電源を入れないようにしたり、窓を少し開けて冷気を逃がすようにするなど、工夫してみてください。
見当識障害が進行すると、今の季節や自分の置かれている状況が理解できなくなり、夏に冬服を着たりしてしまいます。
タンスを整理し、手近には季節にあった服を置き、冬服は手が届かないところにしまうといいでしょう。
それでも着てしまったり何枚も重ね着してしまう場合は、話をしながら脱いでもらえるようなら脱いでもらい、拒否する場合は冷房をつけて温度を調節しましょう。
見当識障害が進行すると、今の季節や自分の置かれている状況が理解できなくなり、夏に冬服を着たりしてしまいます。タンスを整理し、手近には季節にあった服を置き、冬服は手が届かないところにしまうといいでしょう。
それでも着てしまったり何枚も重ね着してしまう場合は、話をしながら脱いでもらえるようなら脱いでもらい、拒否する場合は冷房をつけて温度を調節しましょう。
好きな飲みものでないと頑なに拒否してかえって水分補給をしてくれないことがあります。
ご本人の好きな飲料を用意し、こまめに水分をとってもらうことを意識しましょう。
また水分だけでなく、塩分を含む飴や梅干しなどから塩分の補給も行うようにしましょう。
日中だけでなく、夜間も脱水に注意が必要です。
寝ている時に汗をかいて脱水状態になるのを防ぐため、寝る前にコップ1杯分(200ml)を目安に水分を補給しましょう。
好きな飲みものでないと頑なに拒否して水分補給をしてくれないことがあります。ご本人の好きな飲料を用意し、こまめに水分をとってもらうことを意識しましょう。
また水分だけでなく、塩分を含む飴や梅干しなどから塩分の補給も行うようにしましょう。
日中だけでなく、夜間も脱水に注意が必要です。寝ている時に汗をかいて脱水状態になるのを防ぐため、寝る前にコップ1杯分(200ml)を目安に水分を補給しましょう。
認知症高齢者の中には水分を取りたがらない人も多いので、毎食みそ汁やゼリーを食べてもらい、食事で水分をとってもらうようにしましょう。
また夏は水分を多く含んだ食材が豊富。
きゅうりやスイカといった食材から水分をとり、無理せず水分を補給してください!
認知症高齢者の中には水分を取りたがらない人も多いので、毎食みそ汁やゼリーを食べてもらい、食事で水分をとってもらうようにしましょう。
また夏は水分を多く含んだ食材が豊富。きゅうりやスイカといった食材から水分をとり、無理せず水分を補給してください!
きゅうり
トマト
なす
レタス
ミョウガ
スイカ
桃
ぶどう
その他にも、栄養バランスの良い食事を意識して、体調を整えることも熱中症予防につながります。
地域によっては民間企業や行政による見守りサービスなどもあるので、高齢者本人の地域の役所等に相談してみてください。
地域によっては民間企業や行政による見守りサービスなどもあるので、高齢者本人の地域の役所等に相談してみてください。
室温が28度以上になったときに自動的に運転を始めるので、つけ忘れがなく安心です。
外出先から温度設定を行えるので、離れていても安心です。
まとめ
・認知症の人は熱中症対策ができないことを理解する
・「服装」「水分補給」「室温」をチェックし、介護者がコントロール
・介護サービスを活用する
身近な人が協力し合い、介護サービスもうまく活用すれば、熱中症は防ぐことができます。
この記事が1人でも多くの認知症高齢者のためになりますように!
身近な人が協力し合い、介護サービスもうまく活用すれば、熱中症は防ぐことができます。この記事が1人でも多くの認知症高齢者のためになりますように!
熱中症は寒暖差の激しい5月6月から増え始め、7月8月とピークを迎えます。
そこで今回は高齢者に特化した熱中症情報をご紹介!
ピークを迎えるその前に熱中症に備えていきましょう!
脱水症は、水分が不足しがちな高齢者が気をつけたい症状の一つ。
おかしいなと感じる前に、日常的にチェックをして脱水症にならないようにしましょう!
熱中症は寒暖差の激しい5月6月から増え始め、7月8月とピークを迎えます。
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おかしいなと感じる前に、日常的にチェックをして脱水症にならないようにしましょう!
熱中症は寒暖差の激しい5月6月から増え始め、7月8月とピークを迎えます。
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ピークを迎えるその前に熱中症に備えていきましょう!
脱水症は、水分が不足しがちな高齢者が気をつけたい症状の一つ。
おかしいなと感じる前に、日常的にチェックをして脱水症にならないようにしましょう!