食欲が増し、おいしい食材であふれる秋ですが、そんな秋でも栄養不足で低栄養になる可能性があるとご存知でしたか?
「低栄養」とは健康的に生きるために必要な量の栄養素が摂れていない状況をいい、75歳以上の高齢者が要介護状態や寝たきりになる原因の一つとして重要視されています。栄養状態が良いとされている現代でも、高齢の在宅介護患者のおよそ7割が低栄養状態、またはその可能性が高いという驚きの結果となっています。
低栄養の症状とは?
最低限の栄養が不足すると、不足を補うために身体に蓄えてある脂肪や筋肉を栄養として消費し、それによって血管・体重が減少してしまいます。高齢者の低栄養は、感染症にかかりやすくなったり、外傷や床ずれが治りにくなる、転倒や骨折のリスクが増加するなど、健康障がいに直結します。
低栄養予防に重要な10食品群
低栄養を予防するには、10食品群をバランスよく摂ることが大切です。
10食品群は、体を作るために必要な「⾁・⿂・卵・⼤⾖・牛乳(乳製品)」の5種類と、調⼦を整えるために必要な「緑⻩⾊野菜・果物・海藻」の3種類、そしてエネルギーのもとになる「芋・油」の2種類に分けられます。
低栄養予防に2つのセルフチェック
①1日の食事内容をチェック
色々な食材を食べることが、低栄養予防に繋がります。
みなさんは次の10食品群のうち、1日に何項目食べていますか?
1日に7食品群以上摂ることが理想と言われています。
チェックしてみましょう!
毎日チェックすると不足している食品群が一目瞭然!
チェックを継続して低栄養を予防しましょう!
②低栄養発見に最も重要な指標BMIをチェック!
体重の減少は、低栄養を発見するために最も重要な指標です。
高齢者はBMI(体格指数)の値が20を下回ると、低栄養のリスクが高まります。
特にBMIが18.5未満になっている場合は低体重に分類されるため、要注意です。
BMI=体重(kg) ÷ ( 身長(m) × 身長(m) )
日本人の食事摂取基準(2020年版)によると、 50〜64歳のBMIは20.0〜24.9が望ましく、65歳以上の方は21.5〜24.9が望ましいとされています。
1日の食生活を見直し、バランスの良い食事をこころがけましょう。